こんにちは!さくら(@SAKURAs_letter)です。
今回は現在4歳の息子が1歳半で小児喘息を発症し、現在までの経過についてふれたものになります。これまで喘息にまつわるたくさんの本や論文を読みあさり、沢山のブログも参考にさせていただきました。私たちの体験がまたどなたかの参考、そして励ましになりましたら幸いです。
喘息の発症
2018年4月に保育園に入園しました。それから1ヶ月後、入園してまもなく鼻水と咳が出る風邪を引きました。保育園に入るとよく風邪を引く、というのを先輩のワーキングマザーの方から耳にタコができるぐらい聞かされていたので、早速洗礼を受けた!と思っていました。ところが風邪の症状が落ち着いていても呼吸が苦しそうで、どこにいても息子の荒い呼吸音が聞こえてきて、「なんだかおかしいな‥」と感じました。
夫にも私にも喘息の持病がある家族がいなかったので、予備知識が全くなく、風邪も治りかけなので、もう少ししたら治るかな程度に思っていました。
そして呼吸が荒いかな、と気づいた翌日改めて病院に向かいました。そこで先生から告げられたのは「小児喘息の疑いがあるかもしれません」という言葉でした。衝撃です。まさか自分の息子がかかるとは夢にも思っておらず、そこから長い喘息との付き合いが始まります。
喘息とは
喘息とはいったいどんな病気なのでしょうか。
どんな病気?
喘息とは、ある種の刺激(誘因)により気道に炎症が起こり、気道が一時的に狭くなって呼吸困難を繰り返す炎症性の肺疾患です。
喘息の症状は、多くの場合、誘因を避けることで予防できます。
誘因には、ウイルス感染症、煙、香水、花粉、カビ、チリダニなどがあります。 症状として、呼気性喘鳴(こきせいぜんめい)、せき、息切れ、胸が締めつけられる感じ、呼吸困難がみられます。- 診断を下す際は、過去に繰り返し起こった呼気性喘鳴のエピソード、喘息の家族歴のほか、ときに肺がどの程度機能しているかを調べる検査の結果を基にします。
- 治療には、気管支拡張薬と吸入コルチコステロイドなどを用います
(MSDマニュアル家庭版 小児の喘息より引用)
様々な本を読んだところによれば、喘息の発症がもっとも多いのが小児期で、特に5歳までに発症する例がもっとも多いそうです。
成人になっても症状が治らない方も中にはいるそうですが、大部分が成人までに完治すると言われています。
また喘息は小児が入院する主な原因として挙げられ、小学校を欠席する原因の中で最も多い慢性疾患だと言われています。これは自分の息子が喘息になって初めて知った事実でした。
日本でも小児喘息患者はここ20年間で3倍に増加していると言われ、100万人を超えているそうです。保育園の同じクラスの中にも息子の他にもう1人、喘息を持っているお友達がいるので、割合で考えても多いなと肌感覚でも感じます。
2つのタイプ
喘息には2つのタイプがあります。
アトピー型喘息‥ある特定のアレルゲンに反応して、発作が起こりやすい喘息。小児喘息の場合、ほとんどがアトピー型と言われています。
非アトピー型喘息‥どのアレルゲンも持っていないものの、発作のきっかけに何か共通点がある喘息。
例えば、ダニや動物の毛、カビなどの吸入アレルゲン、ウィルス感染、タバコの煙、車の排気ガス、天候、激しい運動やストレス、薬などが引き金となる場合がある。
(図解でわかる!小児ぜんそくより引用)
息子の場合は特定のアレルギーなどは持っていなかったので、アトピー型喘息ではないようでした。またこの後何度も起こる発作から、風邪が引き金となって発症する喘息であることがわかりました。
見逃してはいけない喘息のサイン
私が一番最初に息子の喘息を見逃しかけてしまったサイン。もしご自身のお子さんに下記のような症状が見られてた場合はなるべく早めに医療機関の受診をされることをお勧めします。
・尾翼呼吸(呼吸をする時に小鼻をピクピクさせる)
・陥没呼吸(息を吸い込む時に、胸やみぞおちの一部がへこむ)
・多呼吸(熱があるわけでもないのに、呼吸が早い)
・息を長く吐く(息を吐くのに、息を吸い込む時の2倍近い時間がかかる)
・肩呼吸(呼吸をする時に肩を上下させる)
・起座呼吸(上体を起こさないと、うまく呼吸ができない)
( (図解でわかる!小児ぜんそくより引用))
息子の場合は一番ひどい時には起座呼吸で、上体を起こしていないと息を吸い込めないという時がありました。この時は救急車を呼びました。こちらに関しては後ほど記載します。
治療のロードマップ
喘息の治療とは長い付き合いになります。一度発症すると、発症しないようにできるだけ努力し、また発症してしまった際には程度が重症化しないようにコントロールすることがとても大切です。
かかりつけの医療機関と二人三脚で状態を見ながら、治療薬を増やしたり、減らしたりといったことが必要になってきます。よく階段の上り下りで例えられることが多いのですが、寛解(完治すること)に向けて1段階段を登ったかな、と思えばまた発作をぶり返してしまう‥ということが息子の場合も何度も起きました。
セカンドオピニオンを受けました
息子の場合は生まれた病院をずっとかかりつけにしていて、診察していただいている先生もとても信頼のおける先生でした。
ですが、喘息に関しては先生の見解はそれぞれで、治療方針に関してもお医者さんによって異なることが色々と調べる中で分かってきました。
また万が一、夜間救急で搬送されることがあった場合、かかりつけの病院では夜間救急は対応していないということもあり、セカンドオピニオンも兼ねて夜間救急に対応している近くの病院を紹介していただきました。
かかりつけの病院が夜間救急の受け入れが可能な病院かどうか、はもしもの時のためのとても大切な観点になります。
もしかかりつけの病院が対応されていない場合は夜間救急対応可能な病院の受診をされ、診察券を作られておくことを強くおすすめします。
息子が毎日吸入していた薬がステロイド薬だったこともあり、毎日処方していいものかとても不安でした。諸説ありますが、ステロイド薬の長期服用は低身長に影響するとも言われています。
ですが、セカンドオピニオン先のお医者様もまずは喘息を起こさないこと、そして起きてしまったとしても症状を抑えるためにコントロールすることが一番大切。
ステロイドはあまりにも長い期間でなければ、そこまで副作用は今の時代はないと考えて問題ないですよ、というお言葉でしたのでホッとしたことを覚えています。
処方されていた薬
息子に処方されていたのは、吸入薬としてパルミコートとメプチン、飲み薬としてオノンドライシロップが処方されていました。
風邪を引きそうだな、軽く咳をしているかもしれない時にはパルミコートとメプチンを1日朝夜で2回の吸入。症状が落ち着いている時にはメプチンをやめて、パルミコートのみ夜吸入、オノンドライシロップは毎日朝夜の服用を続けました。
1~2歳の時にはなかなか長くネブライザーで吸入し続けることが難しいので、その時だけYoutubeを見せたりしながら、なんとか吸入し続けていました。3歳にもなると日課と分かってくるようで、好きなテレビを見ながら上手に吸入してくれていました。
病児保育の利用
喘息の発作が出始めてしまうと、熱もなく本人はとても元気なのに、保育園での日常生活を送ることが出来ない時があります。例えばみんなで一緒に園庭を走ったり、少し動きの激しい室内体操をしたり‥そういった動きで発作が出てきてしまう可能性があるので、保育園に通うことが難しくなります。
みんながやっているときは座って見ている、ということも対応はしてくれるのかもしれませんが、2〜3歳くらいの年齢ではみんなと同じことが出来ないことを理解するのがなかなか難しいかと思います。
我が家は共働きなので、そんな時は病児保育にお世話になりました。
登録の際に吸入はしてもらえるか、してもらえる場合はネブライザーの持ち込みは必要かどうか、を確認してお願いしていました。
だいたい1度の利用で3〜4日ほど利用し、発作が落ち着いてくると保育園に通ってもらう、というスタイルを取っていました。
喘息悪化で救急車に乗ること2回
毎日吸入そして服薬をし、体調が悪い時には無理をなるべくさせないように保育園を早退したり、休んだりと調整はしていましたが、それでも症状が悪化してしまい、救急車を呼んだことが2回ほどあります。
どちらも初めは単なる風邪だったのですが、風邪が長引いてしまったことが引き金となり、炎症のある気管支がさらに荒れてしまったことにより、呼吸困難に陥ってしまったようでした。
どちらもこども医療でんわ相談に電話をかけ、相談した上で呼びました。
一度目に呼んだときは1歳後半の時でした。吸入をしても全く呼吸が安定せず、背中に耳を当てると「プープー」と音がしていました。寝かしつけようと横になると咳が止まらなくなってしまうという症状が今までになくひどい状態。
まもなくすると吐く息に、吸う息が追いつかなくなり、呼吸がほぼ出来ない状態に。息が出来ないので、のたうち回って息子はパニック、そしてそんな息子を見て私もパニックになってしまいました。
慌てて、でんわ相談にかけ、すぐに救急車を呼ぶことになりました。救急隊員さんは到着するとすぐに酸素飽和度を測ってくださり、症状をしっかり見てくださいました。
病院に到着すると、しばらくして症状は落ち着き、朝型には自宅に帰ることが出来ました。
2度目のときは2人目を出産してから2ヶ月ほど経った時でした。息子は3歳になっていました。その時も呼吸が苦しそうで、なす術がなく、でんわ相談をして救急車を呼びました。自宅には大人が私しかいなかったので、2人目の娘は私が抱っこをし、息子は救急隊員の方が抱えてくださいました。 夜間、家に大人が自分しかおらず、なかなかすぐに駆けこめる病院がない場合は本当に大変です。
もしおかしいな‥と思った場合は早めにこども医療でんわ相談にかけ、相談されることをお勧めします。
救急にかけた際に、「こども医療でんわ相談に電話をかけ、相談されましたか? 」と聞かれましたので、早めに相談されるといいかと思います。
川崎病の発症
3歳半になり、川崎病を突然発症しました。川崎病についてはまた別の記事の中で詳細については触れていきたいと思います。
川崎病になり、2週間ほど入院をしましたがその期間はステロイドを点滴として投与をしていたこともあり、喘息の発作にはなりませんでした。
現在の状態
「男の子は風邪をひきやすい、でも年少さんまでの辛抱だから!」とよく言われてきました。その言葉が全く信じられないほど隔週で風邪をひいては病院にかかり、臨時の吸入薬をもらって、こまめに吸入をしていました。
常に夫と私のどちらかが半休を交代で取りながら、対応をしたりと初めの3年間は本当に大変でした。
しかし年少に上がってから、コロナの影響で風邪があまり流行らなくなったことも影響してか、約1年ほど喘息症状が出ていません。そして今は吸入も一時中断して半年が経過しており、オノンの服薬のみしている状態です。
風邪をひき始めるとあんなにも頭を悩ませていたのが嘘のような生活を送っています。まだ油断はできませんが、80cmあまりだった身体も20cm以上成長し、気管支も少しずつ太くなってきたのかな、とも思っています。
おすすめの本・サイト
日本小児アレルギー学会が出されている治療のガイドラインは参考になりました。
簡単なテストもついています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html
最後に
寒かったり、台風が近づいていたり、夜間から早朝にかけて‥など喘息が発生しやすいタイミングはありますが、いつ発作が出るかわからない状態は本当に心身共に落ち着かない状態が続きますよね。
正しい知識を取り入れたり、出来る限りの策を取りながら、喘息とはうまく付き合っていきたいと思っています。
我が家もまだまだ寛解に向けては道半ばではありますが、これまでの経験がどなたかのお役に立てれば幸いです。ここまでお読みいただきましてありがとうございました。